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クリアランス金属を使用した鋳造品製作

現在、福井県内では国の「クリアランス制度」を適用して原子力発電所の廃炉作業から出る廃材を再利用する取り組みが本格的に取り組まれております。

クリアランス制度では、原子力発電所の運転・解体に伴って発生する放射性廃棄物のうち、放射性物質の放射能濃度が極めて低く(1年間に受ける放射線の量が0.01ミリシーベルト以下)、人の健康への影響がほとんどないものは、国の許可・確認を得て、普通の廃棄物と同様に再利用や処分ができると定められています。

そうした中、地域づくりプロデュース会社「ピー・ティー・ピー」様よりご依頼があり、2021年度より電力事業者以外では初の試みとなるクリアランス金属の再利用を鋳造分野でご協力させて頂いております。
2021年度にはふげんと東海原発より出たクリアランス金属を搬入後溶解し、インゴットと呼ばれる塊にする工程を行いました。

今回はそのうち、ふげん由来のインゴットを材料にして鋳造品を製作致しました。
製作した製品は以下の3種となります。

・サイクルスタンド
・ボート照明
・越前水仙照明

2月4日、沢山の関係者様立ち合いの元予め造型から型合わせまで行った砂型に、溶けた金属を流し込む作業を行いました。

【出湯の様子】


今回製作をした鋳造品は、サイクルスタンドは嶺南6市町村を結ぶ「若狭湾サイクリングルート」のコース近接にある公共施設に、 照明灯は模型製作にご協力頂いた敦賀工業高校(ボート照明)と福井南高校(越前水仙照明)にそれぞれ設置の予定となっています。
お近くにお寄りの際は是非じっくりとご覧ください。

【製作したサイクルスタンド】



クリアランス制度が導入されて以降でも、利用先が無いものは原子力施設内の敷地に保管されたままでこの制度が社会に定着していないのが実態です。
弊社では、SDGsへの取り組みとして「パートナーシップで目標を達成しよう」を掲げております。
クリアランス金属再利用の基盤拡充に向け今後も関係者様達としっかりとした連携を行い、本事業を通じSDGsに僅かでも貢献ができればと考えております。
 

【注湯の様子】